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「木魂」(こだま:木と魂の響韻)

2006/07/08

木は黙して語らず。語らずして、語るこえあり。そは神なるや。

今から三十五年程前になりますか、郷里の兵庫県に帰り、ただ、犬の散歩などして日を過ごしておりました。その道中で木の根っこや、石が好きで拾ってきてはかなり山積みにしておりました。ある日、心の内から強く!!「活け花の花器を作れ!!」と言う力強い声なき声が聞こえてきまして、「それは良いねぇ〜」と、一人で感心して、その日のうちに即、器作りを始めたのが「木魂花器」との出会いでした。その時は気がつかなかったのですが、今考えるとあの内なる強烈な思いは自分を越えた神秘的な「神様」の声だったような気がします。それまで、花などまったく興味のない私の心に「花器」など思いつく筈もないと言うことです。それ以来、あれは天命であり、至上命令だったのだと今日に至っても信じております。

その日から始めた花器作りでしたが、全く未知の世界で「木のことは木に習え」と、「さぁ〜〜どうしましょう。」と、木に問いかけながら作業をしていると、不思議にスムーズに作業がはかどり段々と素晴らしい姿を現してきました。それよりも、その木が生きた生命・歴史・働き・理念等、そして使命を終えて、今我が前に至ること、あまりに荘厳な生き様を語りかけてきたのです。何と言う健気な木の魂の尊きことか。何度も何度も、涙しながら作業を進めていた自分を懐かしく想いだします。とても、及ばずと言えども私もこの木の根のように生きてみたい!! 人間で言えば、足の裏にも似た役目を誰に知られるわけでもなくただ黙々と生き、上の幹に・枝葉に・唯「いのち」の糧を送り続け、けして誇ることもなく、奢れるということもなく己が心を律しその使命を果てんとする木の根っこ達

私は決意した彼らの望むところではないにせよ、「今一度、彼らの木魂を磨きだし、人の心の奥深くに染み渡るような華を咲かせてやりたい!!」これが私の切なる願いです。自然の恩恵と人は言うが、どれ程のことを感じ、どれ程の感謝報恩の意を表していることだろう、私を含め・・・地球と言う母体の生命の危機を、ようやく感じ始めた昨今私個人の微々たる力に過ぎないかもしれないが、木の代弁者としてメッセージを伝えたい

見えざる「いのち」に生かされている、吾ら人類の本来あるべき真心が回帰されるように、木の根とともに語り続ける。そして、人と自然が「大調和」した真の平和が顕現するために、最後の火の燃えつきるまで「花器」をつくり続けます。この使命は木の根と私の深く、切なる祈りの言葉 と、お汲み取り願いたい。

再拝 自然流 華生(かしょう)

Kasho の作品一覧


浮浪雲(はぐれぐも)
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············ 51,975円
 
空飛ぶかたつむり
空飛ぶかたつむり

············ 36,750円
 
天之盃(あめのさかずき)
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············ 44,100円
 
天之浮舟(あめのうきふね)
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よりそい
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花衣(はなごろも)
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············ 56,700円
 

作家プロフィール


11. Kasho

華生(カショウ)

「木魂花器」の制作

素材のこと

流木、埋没根、朽木、生木、などを材料としますが、現在300点程あるほとんどが、山間に埋没し、朽ち果てた根の部分です。枯株になってから幾十年も経っているので、プロの眼をもってしても,その木の種類を判別出来ないのも少なくありません。其々の木の個性を重視しているので、「銘木」とゆうランクを敢えて無視するようにしていますが、やはり硬く、色艶の輝きの良いものは、少し価格が高くなります。内に秘める真価値は、磨きあげるまで解らないのが事実です。

作業工程

仕事の始まりは、先ず、邪念を払い心を清明にして彼らに語りかけること。或る瞬間、突然その木の完成イメ−ジが観えて、喜びにみたされます。心曇るとき、全くその姿は浮かび湧がりません。そんな時が一番苦しい時です。先ず、イメ−ジに添って、チエンソ−で大まかな完成図に整えます。次に、ワイヤ−ブラシで腐ったところ虫食い等を削り取り、芯の硬い部分だけを表出します。100点以上ある工具のうちから、電動、エア−の回転工具を用いて、荒目〜細目へと研磨して、最後に300番〜400番のペ−パ−で仕上げ、細部にいたる掃除を終えて、研磨終了です。仕上げのお化粧、後の保存の為オイルフイニシュを塗布し、ふき取り、バフで研磨することにより、生木にはない重厚な色艶と、侘び寂びの風格をかもし出す「花器」が再生します。ものによっては、2点3点組み合わせることによって、調和した合一を演出しております。最後に「命銘」することにより「根っこ」が復活します

「華生」は、上の華を生かすと、号しております。
1941年
第二次世界大戦のはじまる1月15日成人の日に、兵庫、西端の地に生まれる。
1970年頃
「木」の声を聞き「木魂花器」第一作目をつくる。出来の悪い息子、母にはじめて褒められ、その作品に自信をもつ。その後、様々な流転のうちにも趣味で「花器」を創り続け、全て買い手が付きプロになるまで2〜300点世に出たとおもいます。
2004年
ついに念願の木工芸職人として決起す。特殊な人跡未踏の道であるが故に、かなりの困難が予想できたが、困難であるが故に、「望むところ」と武者震いして挑戦しております。
2006年吉日
必ずこの道を拓き、後続者が育つように奮い立っております。「木」の生命の造形美は、到底人の及ぶところではありません。私は唯、彼らの素晴らしさを見い出し、最も価値ある姿を引き出すだけの役目かとおもいます。本当の作者は自然の「いのち」であり、その美を後世にまで伝えることが使命です。

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